導入事例
全国対応と窓口一本化で、緊急時も当日数時間後に対応。個室多数のカラオケ業態が実現したスピード改革

株式会社 コシダカ
※プライバシー保護のため姓名はイニシャルで表記しております 施設部 施設管理課
- 企業名
- 株式会社コシダカ
- 事業内容
- カラオケボックス「カラオケまねきねこ」の運営を中心とした総合アミューズメント事業
- 導入範囲
- 630店舗以上、グループ会社修繕部隊との併用運用
Before 導入前
- 店舗ごとに地域の業者へ電話で依頼。緊急時は複数社に可否を確認し、手配までに1時間程度かかることもあった。
- 本部は進捗をリアルタイムで把握できず、完了確認も現場に問い合わせが必要だった。
- 個室多数という業態特性から壁やガラス、トイレなどの破損が頻発し、対応の遅れが営業に影響していた。
After 導入後
- 店舗のiPadから写真付きで依頼可能になり、本部・店舗・修繕部隊・外部業者のやり取りがアプリ上で一本化。
- 見積・承認・報告が可視化され、緊急時には当日数時間後に駆けつける事例も発生。
- 細かな修繕も気軽に依頼できるようになり、美観維持や顧客満足度向上につながった。
全国にカラオケまねきねこを展開する株式会社コシダカさまでは、多数の個室を持つ業態特性から発生頻度の高い修繕業務にQナビORDER(以下、Qナビ)を導入。
本部・店舗・グループ内の修繕部隊・外部業者間で発生していた煩雑なやりとりを整理し、依頼から報告までがスムーズに完結する体制を整えました。
本記事では、施設管理を担うR・Yさま、M・Sさまに、導入前に直面していた課題から緊急対応の具体的な効果、今後の活用展望までを伺いました。
CHAPTER 01
全国対応と現場に即した運用で再び導入を決断

全国展開するカラオケまねきねこでは、店舗数の増加に比例して修繕依頼も増加していました。各店舗は地域の業者へ直接電話で依頼しており、緊急時には複数社に連絡して可否を確認し、手配までに1時間程度かかることもありました。 R・Yさまは「店舗数が増えるなかで修繕の管理が正直大変になっていました」と振り返ります。
Qナビの初回提案を受けたのはQナビがリリースして間もない頃で、一都三県対応かつ業者数も限られていたため導入は見送られました。
しかし数年後、全国対応が可能となり利用者も増えてきたとの連絡を受け、再び検討が進みました。
「全国対応になったことが大きかったです。各店舗のiPadから依頼できる仕組みも現場に合っていました」
と導入の決め手を語ります。
CHAPTER 02
個室多数の業態特性と頻発する修繕
まねきねこは多数の個室を持つ業態であり、破損の頻度や種類も多様です。「お客様が壊してしまうのが一番多いです。壁やガラス、トイレの個室内など、さまざまな場所が壊れることがあります」とR・Yさま。
特に座席脇のコンセントが凹むケースは多く、1店舗で複数カ所同時に発生することもあります。1カ所あたり2〜3万円の修繕費がかかる場合もあり、積み重なると負担は大きくなります。
グループ会社の修繕部隊は首都圏を中心に活動しており、壁穴やコンセント修理といった軽微な修繕は内製化しています。
一方で、エアコンの不具合など技術的難易度が高い案件や広域対応が必要な場合はQナビを通して外部業者を活用し、現場対応の幅を広げています。
CHAPTER 03
現場負担の軽減とエリア拡大を両立する運用体制

運用ルールについては、現在も整備を進めている段階です。通常案件は従来の稟議フローを使いながら、緊急案件は部長への電話承認で即時対応できるようにするなど、運用の形を模索しています。夜間や早朝は本部が動いていないため、外部の夜間受付が一次対応を行い、翌朝に本部が報告を確認して手配する仕組みも取り入れつつあります。
R・Yさまは「最初は全部私に案件が来ていましたが、さすがに負担が大きくなり、今は分散できるようにしているところです」と話します。 2025年6月から全店対応を開始しましたが、まだ利用が浸透していないエリアもあり、今後少しずつ運用ルールを固めながら利用範囲を広げていく予定です。
CHAPTER 04
当日対応で営業機会を守る、緊急時のスピード改善
緊急時の対応スピードは導入前後で大きく変わりました。栃木エリアで漏水とブレーカー落ちが立て続けに発生した際は、従来であれば翌日対応となるところを、当日数時間後に復旧できました。
また、16ルームのエアコンが同時に故障した店舗では、当初1週間後に予定されていた工事を週末前の金曜日に前倒しすることができました。 「週末を逃すかどうかで売上は全く違います。間に合わせてもらえたことで週末営業を確保できました」とR・Yさまは語ります。こうした事例は現場の営業機会損失を大きく防いでいます。
CHAPTER 05
緊急対応の評価と、将来を見据えた活用の広がり
費用についてR・Yさまは「緊急対応は早くて安いと感じることが多いです」と話します。最近は緊急依頼が増え、部長層からも好評です。
本部ではダッシュボードで依頼・見積到着・報告を毎日確認し、初動の速さを重視しています。「店舗は写真を上げるだけでよくなり、現場の負担は軽くなりました。その分、本部が支える役割は大きくなっています」と述べています。
現在は修繕中心での活用ですが、将来的には清掃やゴミ回収、産廃など定期業務もQナビに集約したいと考えています。 「Qナビで全部できるようになれば、価格面でもメリットが出やすくなりますし、現場はもっとお客様に集中できます」 とR・Yさま。グループの修繕部隊も全国展開を視野に入れ、大阪など他エリアへの拡大を検討しています。 将来的には他社施設の修繕も請け負う可能性もあり、属人化を減らしシステムで支える運用へ進化させることで、止めない店舗運営の基盤をさらに強化していく方針です。
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